SEA 6 - 7 TEX

濃い・・・!




"Boone opens the door,
Guardado can't close it."






シアトルタイムズ紙Steve Kelleyのコラムのタイトルです。

久々にいいお天気に恵まれた土曜日のデーゲーム。今季初観戦のTEX戦は、悔しいというか悲しくなる試合でした。

朝のニュースではまだチケットが1万枚近く売れ残ってるとのこと。この日は家内、娘とたまたま日本から遊びに来ている義母の4人で観戦。試合開始1時間前に球場周辺へ到着。渋滞もさほどひどくない。いつもの臨時パーキングよりもすこし遠くに$7の場所を見つけて駐車。普段は銀行の駐車場。義母のために球場周辺でひと通り記念撮影。
12時20分、いざ入場。この日は14歳以下のキッズはRichie Sexson Tシャツがもらえる。2歳の娘も去年のMoyer Tシャツに引き続きゲット。着るのは家内。球場内にはブカブカのSEXって書いたTシャツを着た子供達がいっぱいというなかなかシュールな光景が。
この日のシートはライト側外野1階席6列目。イチローのすぐ後。義母は大喜び。背番号51を写真撮りまくり。先発は42歳Moyer。遅い球ともっと遅い球を駆使して開幕戦に続く2勝目を狙います。一方のTEXの先発はBOSから移籍してきたベテランのドミニカンPedro Astacio。先発ローテ入りしてたんですね。
今年初めて見るマリナーズの選手達。その中で一際目立ってるのが1塁手のRichie Sexson。


でかい!!


って言うか、でかすぎ。


うん、なにも禁止薬物使用してなくてもSteroidテストに引っかかりそうで心配です。


Moyerは毎回ランナーを出しながらも何とかTEX打線を抑えていく。でも球数が多い。2回で42球!こりゃ早めに継投やなぁと思ってると4回に2死から3連打で2失点。あちゃー!もったいない。その裏、イチローの2ベースとBeltreのタイムリーで1点を返す。6回表この日マスクをかぶってるSandy Alomar Jr.に2本目のタイムリーを打たれたところで長谷川に交代。5回1/3で7安打3失点。まぁこんなもんでしょう。長谷川は2回2/3をノーヒットと完璧な中継ぎ。フォームも躍動感あふれてる。なんだか逆転を呼びそうな流れ。7回裏Winnのタイムリーで1点差。
そして8回裏、好投していたAstacioの後を継いだBrian ShouseからValdez、Ichiroが連続ヒット。Reedの送りバントをピッチャーが一塁に悪送球で同点。なおもノーアウト2,3塁。続くBeltreがきっちりセンター前に逆転のタイムリー。バッターはガリバーSexson。電光掲示板には”T シャツを振り回せ!”のメッセージ。子供達は入り口でもらったSEXSON Tシャツを脱いで振り回している。良く晴れた土曜日の昼下がり、約1万人近いキッズ達が上半身裸でSEXって書いたTシャツを振り回しているというありえない光景。しかし期待むなしくSEXsonはボテボテののピッチャーゴロ。3塁ランナーのReedがうまく3本間に挟まれている間に再び2,3塁。まだまだチャンスが続く。バッターは36歳になったBoone。センタ前ヒット!2点入って3点差。またしてもキッズたちがSEX-Tを振り回す。 ブルペンではEddieが準備を始めている。やったーこれでもらったー。早くも勝ちを確信して席を立つ人たちも。

9回表、マウンドには守護神Eddie Guardado。まずはこの日2安打で全打点をたたき出しているSandy Alomar Jr.をあっさりショートゴロに打ち取る。Valdezの守備もいい。この時点で安心して席を立つ人がさらに増える。続くSorianoのセカンド正面のゴロをBooneがまさかのトンネル。場内からブーイング。でもBooneの場合、応援も”Boooooooonnn”だからあまり堪えてないかも。ここからが悲劇の始まり。続くBlarockが追い込まれながらライトポール際に2ラン。内野手のエラーがことどことく得点につながるという前日からの流れは変わっていない。場内ザワザワ。帰路につきかけた人たちも通路で立ち止まって見守っている。M. Youngにもヒットを打たれる。Eddie何かおかしい。ストレートはいつも通り走ってるけどスライダーが全部甘く入ってる。Teixeiraを三振に取って2アウト。甲子園なら”あとひとり”コールが始まるところ。バッターはHidalgo。真ん中に甘く入ったスプリットを完璧にはじき返される。左中間の一番深いところへ入る逆転2ラン。場内は静まり返ってる。イチローも悔しそうにリプレイを見ている。気がつけばあんなに晴れわたっていた空が黒い雲に覆われて、雨が降り出してきた。なんとも言えんタイミング。

9回裏は2アウトからIchiro、Reedと出塁して1,3塁と攻め立てるも最後Beltreがセンターフライにたおれて万事休す。

去年あれだけ負け試合を見てきたのに、この日ほど悲しい負け試合はなかったような気が。これしかないというくらい完全な勝ちパターンが・・・。なんだか先行き不安な初観戦となりました。


最後に、この日は周りの観客に”濃い”人たちがいたので書き記しておきます。
まず、写真の二人組みですが僕たちの席の前に3列前にいたおばはん二人組みです。なかなかマニアックなユニのセンスで思わず激写しました。席位置からいってシーズンチケットホルダーです。でも、この二人試合中に延々と飲み食いしてました。球場中のジャンクフードを親の敵のように食いまくってた。まるで身体を作ってる若手レスラーみたいだった。絶対、試合見てるより食ってる時間のほうが多かったよ。という僕もあまり注目しすぎて試合見てるよりこの二人組み見てる時間のほうが多くなりそうやったもん。

もう一人は僕の後に座った老婆。推定年齢75歳。マリナーズニット帽を可愛く着こなしてうちの娘をあやしたりしてくれるいいおばあさん。ところが試合が始まるとすさまじい野次のあらし。しゃがれた声で次々と罵声を浴びせかけます。しかも選手の情報に詳しいし。9回に逆転された時はEddieをののしる力も無くなって放心してた。確実に寿命削って応援してるよ。

と言う感じでなかなかシアトルのファンの奥深さも味わえた試合でした。